50代副業の基礎

一人親方の僕が、車椅子になった友人と電話して気づいた「安定」の正体

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大企業勤めの友人が、下半身不随になった話。「会社員は安定」が崩れた電話の夜

久しぶりにかかってきた電話で、彼はあっさり言った
スマホ越しに、関西弁の声がしました。
何年ぶりだろう。大学時代、いつも輪の中心にいた男です。
トークが上手くて、マメで優しくて、後輩からも先輩からも好かれて。
笑い声の絶えない、人気者でした。
「久しぶりやな」と笑い合った数分後、彼はあっさり言いました。
「俺な、今、車椅子やねん」
事故やった、と彼は続けます。
仕事中ではない。プライベートの事故。
社会人になりたてで、結婚もしたばかりで、小さな子供もいて。
そのタイミングで、下半身がもう動かなくなった、と。
電話を切ったあと、僕は自分の家の台所で、しばらく動けませんでした。

でも、僕が一番ゾッとしたのは、彼の境遇じゃなかった

ただ、あの夜、僕がいちばんゾッとしたのは、彼の境遇ではないんです。
別のことでした。
それは、彼が「誰もが知る大企業」に勤めていた、という一点です。
事故後、彼は営業を続けられなくなりました。
車椅子で外回りはできませんから。
それで会社は、彼を事務系に転属させてくれました。
そして彼は、車椅子のまま猛勉強して、社労士の資格まで取りました。
彼の根性は、心から尊敬しています。
あの状況であれだけ動いた友人を、僕は本当にすごいと思っています。
ただ、冷静に考えてみてほしいんです。
事故で下半身不随になった元営業マンを、事務に転属させて雇い続ける──。
その余裕、そこらの中小零細企業にあるでしょうか。

中小零細には、その「余裕」がない

答えは、はっきり言って「ない」です。
中小零細は、ひとりの人件費に重みがあります。
動ける人を雇いたいのが、経営者の本音です。
退職を促されるか、最悪、自分から辞めざるを得ない状況に追い込まれる。
それが多くの中小企業の現実だと、僕は自分の周りを見ていて思います。
彼が辛うじて職を失わなかったのは、根性のおかげもあります。
でもそれ以上に、「大企業の社員だった」という、たった一行の経歴のおかげなんです。

大企業勤めはたった0.3%。残り99.7%の現実

ここで、数字をひとつだけ出させてください。
ホワイトカラーに限定して考えても、従業員300名以上の「いわゆる大企業」に勤めている人は、全体のわずか0.3%です。
残り、99.7%。
体や心が、いつもどおりに働けない状態になったら。
冷たい言い方ですが、即アウトです。
明日、満員電車で倒れたら。
来月、健康診断で深刻な数字が出たら。
今夜、家の階段で踏み外したら。
99.7%の人は、その瞬間に家族の生活も、住宅ローンも、子供の学費も、全部が宙に浮きます。
それなのに、世の中の多くの人は「会社員は安定」と信じて、毎朝改札を通っている。
正直なところ、僕にはこの感覚が不思議でなりません。

一人親方の僕は、もっと脆かった

ちなみに僕自身は、一人親方です。
兵庫県尼崎市で、害虫駆除業をしています。
床下にもぐって、天井裏に上がって、ゴキブリやネズミを相手にする仕事です。
体が動かなければ、1日も成立しません。
電話を切ったあの夜、僕は自分でも気づかないうちに、つぶやいていました。
「俺なら、その時点で詰みやな」
車椅子で、床下にもぐれるわけがない。
車椅子で、お客さんの家を回れるわけがない。
僕は0.3%どころか、そもそも雇われてもいません。
転属させてくれる人事部もない。給料を続けてくれる会社もない。
その夜、僕は自分の「安定」が、どれだけ砂の上に立っていたかを、生まれて初めて、本気で見つめました。

本当の備えは、保険でも貯金でもなかった

じゃあ、僕たちはどうすればいいのか。
こういう話になると、「保険を見直そう」「貯金を増やそう」という方向に進みがちです。
それも、もちろん大事です。
ただ、それは「自分が倒れたあと、家族が困らない準備」であって、
「自分が倒れたあとも、もう一度稼げる準備」ではないんですよね。
本当に必要なのは、たぶん、こっちなんです。
体ひとつで現場に出るやり方しか持っていないと、現場に出られなくなった瞬間に、すべてが終わります。
でも、頭と言葉で稼ぐ手段を、もう一本だけ持っておけば、状況はまるで変わります。
車椅子になっても。
入院しても。
メンタルが折れて、しばらく家から出られなくなっても。
パソコンとスマホがあれば、もう一度稼ぎ直せる。
これは僕の中での結論ですが、
本当の安心って、貯金額や保険の数じゃなくて、
「何があっても、自分はまた稼ぎ直せる」という、自分への信用なんじゃないかと思っています。

99.7%以下の自分を、どう抜け出すか

あの電話の夜から、僕は自分の働き方を少しずつ変え始めました。
害虫駆除は今も続けています。
ただ、それ一本に体を預けるのは、もうやめました。
体が動かなくなっても続けられる稼ぎを、もう一本、自分の手で作っていく。
それを始めたのが、ブログとメルマガでした。
具体的にどうやって「会社や体に依存しない稼ぎ方」を作っているのか。
何で失敗して、何で前に進めたのか。
詳しい話は、メルマガのほうで書いています。
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